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SNS運用はターゲット設定で決まる|6つの理由とAIでのペルソナの作り方

約8分で読めます

SNSの投稿から放たれた矢が的の中心に当たるイラスト

SNSの投稿を続けているのに、反応も問い合わせも増えない。その原因として最初に疑いたいのが「ターゲットが決まっていないこと」です。

結論から言うと、ターゲットを決めない発信は、誰にも刺さりません。SNSは「広く届ける」より「深く刺す」ほうが伸びる仕組みになっています。

この記事では、企業のSNS運用でターゲットを決めるべき理由を、実務の場面に分けて解説します。後半では、生成AIを使ってターゲット像(ペルソナ)を作る手順と、そのまま使える指示文も紹介します。

この記事でわかること:

  • ターゲットを決めるべき6つの理由
  • 「ターゲットを絞ると見る人が減る」が誤解である理由
  • 生成AIでペルソナシートを作る3ステップと指示文
  • 決めたターゲットを投稿に反映するチェックリスト

ターゲットを決めるべき6つの理由

ターゲットを決めると、投稿の言葉・中身・続け方・成果の出方まで変わります。6つの理由に分けて見ていきます。

ターゲットを決める6つの理由

① メッセージが具体的になる

ターゲットがないと、投稿はどうしてもぼんやりします。

  • ターゲットなし:「SNS運用のコツを解説します」
  • ターゲットあり:「採用に困っている地方の工務店が、Instagramで応募を集める最初の一歩」

前者は、誰に向けた話なのかが分かりません。読む人は「自分に関係あるかどうか」を一瞬で判断するので、素通りされます。後者は、当てはまる人が「自分のことだ」と感じます。ターゲットを決めることは、言葉を具体的にすることでもあります。

② 共感が生まれる

人は「自分に関係がある」と思ったときにしか反応しません。いいね・保存・コメントといった反応は、共感の結果です。

  • 「SNS担当を兼務していて、投稿の時間が取れない方へ」
  • 「求人広告を出しても応募が来ない、採用担当の方へ」

このように呼びかける相手がはっきりしていると、当てはまる人には強く届きます。共感は、ターゲットが明確だからこそ生まれます。

③ 発信の方向性がぶれない

ターゲットがないと、投稿の中身がばらばらになります。ある日は商品紹介、次の日は社内イベント、その次は業界ニュース。見る人にとっては「何のアカウントなのか」が分からず、フォローする理由がありません。

ターゲットが決まっていれば、「この人たちの役に立つか」という基準で投稿を選べます。発信に一貫性が出て、「このアカウントは○○の情報をくれる会社だ」と覚えてもらえます。

④ ネタ切れしなくなる

「何を投稿すればいいか分からない」という悩みも、ターゲットが決まると解消に向かいます。ターゲットの悩みを掘り下げれば、それがそのまま投稿のネタになるからです。

たとえば、ターゲットを「中小企業の採用担当」と決めた場合:

  • 求人を出しても応募が来ない
  • 面接に来ても辞退される
  • 自社の魅力をどう伝えればいいか分からない
  • 採用にかけられる時間がない

この一つひとつが投稿のテーマになります。悩みは尽きないので、ネタも尽きません。

⑤ 選ばれる理由になる

ここが本質です。ターゲットが決まっていない発信は、誰にとっても「自分向けではない」ものになります。ターゲットが明確だと、読む人にとって商品やサービスが「自分のためのもの」に見えます。

その結果として起きるのが、次のような行動です。

  • 問い合わせ・相談が来る
  • 公式LINEに登録される
  • 商品が購入される・求人に応募される

SNSの目的が集客や採用なら、フォロワーの数より、この行動が起きるかどうかが大切です。

⑥ おすすめ表示の面でも有利になる

各SNSは、投稿を見た人の反応をもとに、その投稿を次に誰へ表示するかを決めています。主なSNSの公式な説明を見てみます。

  • Instagram:フィードでは「「いいね!」、シェア、保存、またはコメントした投稿は、興味を持ちそうなものを判断する材料になります。」と説明しています。[発見]タブについても「特に重視するのは、「いいね!」、保存、シェアなどです。」としています(Instagram「Instagramのランキングを解説」から引用)。
  • TikTok:おすすめに影響する要素として、動画の「いいね」やシェア、フォロー、コメントなどの操作を挙げています。そのうえで「フォロワー数自体も、そのアカウントが過去に人気になった動画を投稿しているかどうかも、レコメンドシステムに直接的には影響しません。」と説明しています(TikTok「TikTokが「おすすめ」に動画をレコメンドする仕組み」から引用)。
  • YouTube:「結局のところ、おすすめシステムを動かしているのは視聴者の視聴履歴と満足度です。」とし、クリエイターには「「視聴者が好むかどうか」を考えるべきです。」と呼びかけています(YouTube ヘルプ「YouTube のおすすめシステム」から引用)。

つまり、表示が広がるかどうかは、フォロワーの数よりも「見た人がどう反応したか」で決まります。ターゲットが明確な投稿は、当てはまる人から保存やシェアといった強い反応を得やすく、その反応がきっかけになって、同じような興味を持つ人へ広がっていきます。

「ターゲットを絞ると見る人が減る」は誤解

ターゲットを決めるとき、多くの会社が心配するのが「絞ったら見る人が減るのでは」という点です。答えは逆です。

広く誰にでも向けた投稿は、誰の手も止められません。反応が少ないので、おすすめにも広がりにくくなります。狭く深く刺さる投稿は、当てはまる人から強い反応を得て、その反応をきっかけに同じような人へ広がっていきます。狭く刺すほど、結果として広がるのです。

ターゲットを決めるときは、届けたい相手がどのSNSを使っているかも確かめます。総務省情報通信政策研究所の調査では、同じSNSでも年代によって利用率が大きく違います。たとえばInstagramの利用率は20代で82.6%ですが、60代では36.1%です。Facebookは40代が38.9%でいちばん高く、10代では14.3%にとどまります。

主なSNSの年代別の利用率(出典:総務省情報通信政策研究所「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」から引用)

ターゲットが決まれば、使うSNSも自然に決まります。「誰に届けたいか」が先で、「どのSNSを使うか」は後です。

なお、ターゲットは一度決めたら変えてはいけないものではありません。投稿の反応や問い合わせの中身を見ながら、少しずつ直していきます。

生成AIでペルソナシートを作る3ステップ

ターゲットを1人の人物像まで具体的にしたものを「ペルソナ」と呼びます。ペルソナ作りは、生成AIが力を発揮しやすい作業です。材料を渡せば、人物像の案や、その人の悩みをたくさん出してくれます。

Step1 材料を集める

AIに考えさせる前に、自社の情報を集めます。ここは人の仕事です。

  • 今のお客様(または採用したい人)に多い特徴
  • お問い合わせや面接でよく聞かれる質問
  • 営業や現場の担当者が聞いている、お客様の困りごと
  • 自社の商品・サービスで解決できること

Step2 AIにペルソナ案を出させる

集めた材料を貼り付けて、AIにペルソナの案を作らせます。

あなたは中小企業のSNSマーケティング担当です。
下に、自社のお客様の特徴と、よく聞く質問・困りごとを貼ります。
これをもとに、SNSで発信を届けたい人物像(ペルソナ)を3案作ってください。
各案に次を書いてください。
・立場と仕事の内容
・SNSを見る時間帯と、よく使うSNS
・いちばん困っていること(本人の言葉で)
・その人が検索しそうな言葉
・その人に響きそうな投稿の切り口を3つ
材料にない事実は作らず、推測の部分は「(推測)」と書いてください。

(ここに材料を貼る)

出てきた3案から、自社がいちばん役に立てる1案を人が選びます。

Step3 1枚のシートにまとめる

選んだ案を、1枚のペルソナシートにまとめます。

【ペルソナシート】
・名前(仮)と立場:
・いちばん困っていること:
・その悩みを放っておくとどうなるか:
・自社が解決できること:
・この人に使う言葉/使わない言葉:
・投稿を見たあとにしてほしい行動:

このシートは、投稿を作るたびにAIに貼り付けて使います。「このペルソナに向けて投稿文を書いて」と頼むと、誰に向けた文章なのかがはっきりした案が出てきます。

ただし、AIが作るペルソナはあくまで案です。実在のお客様の声とずれていないかを、人が必ず確かめてください。

決めたターゲットを投稿に反映するチェックリスト

ターゲットを決めても、投稿に反映されなければ意味がありません。投稿する前に、次の5点を確かめます。

チェック項目

確かめること

誰に向けた投稿か

ペルソナシートの人物が「自分のことだ」と思えるか

1行目

ターゲットの悩みや言葉で始まっているか

中身

ターゲットの悩みに答えているか、自社の話だけになっていないか

言葉づかい

ターゲットが普段使う言葉か、専門用語が多すぎないか

最後の一文

保存・プロフィールへのアクセス・LINE登録など、次の行動につながっているか

月に1回は、反応が良かった投稿と悪かった投稿を見比べて、ペルソナシートを見直します。数字で振り返ることで、ターゲットの精度が上がっていきます。

よくある質問

ターゲットは1つに絞らないといけませんか?

1つのアカウントでは、まず1つに絞るのがおすすめです。集客と採用のように目的が違う場合は、アカウントを分けるか、曜日などで投稿を分けて、それぞれにターゲットを決めます。

BtoB(企業向け)の会社でも、ターゲットを決める意味はありますか?

あります。企業向けの商品でも、SNSを見て判断するのは担当者という1人の人です。「どの会社の、どの立場の、どんな悩みを持つ人か」まで決めると、投稿が具体的になります。

ターゲットが合っているかは、どう判断すればよいですか?

フォロワー数だけでなく、保存数・プロフィールへのアクセス・問い合わせの中身を見ます。問い合わせをくれた人が、想定したターゲットに近いかどうかが、いちばん確かな判断材料です。

まとめ——狭く深く刺すほど、SNSは広がる

ターゲットを決める理由は、刺さるため・共感を得るため・発信の一貫性を出すため、そして選ばれるためです。「絞ると減る」は誤解で、狭く深く刺さる投稿ほど、反応をきっかけに同じような人へ広がっていきます。

明日やることは1つです。この記事の指示文を使って、AIにペルソナ案を3つ出させてください。 その中から1人を選べば、次の投稿から言葉が変わります。

参考資料


株式会社eマーケティングでは、SNS運用の支援と、生成AIの研修を行っています。

  • 自分たちでAIを使ってSNSを回したい方:社内の業務で使える形にする生成AI研修を、無料で相談できます
  • 手が足りない方・早く成果を出したい方:自社に合うSNS運用の進め方を、無料で一緒に整理します

どちらも、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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